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【飲食業・食品関連施設向け】グリストラップの構造・必要性・管理方法などを徹底解説

2024/11/27

飲食店の厨房で発生する排水には、油や生ゴミなどが多く含まれています。これをそのまま下水に流してしまうと、環境汚染を引き起こすだけでなく、排水管の詰まりや下水処理施設への負担増加にもつながります。

そこで活躍するのが「グリストラップ」です。厨房からの排水を効率的に処理し、油分や固形物を取り除くための装置で、飲食業にとって欠かせない設備の一つです。

本記事では、グリストラップの基本的な仕組みやその必要性、さらに適切な管理方法について、具体例を交えながら解説します。初めて聞く方にも分かりやすい内容ですので、参考にしてみてください。

1.グリストラップの構造

グリストラップの3槽構造

グリストラップは、排水に含まれる油脂や食品残渣を効率的に分離するため内部が複数の槽に分かれていて、基本的には以下の3つの槽で構成されています。

第1槽:排水の流入

まず、シンクや排水口からの排水が第1槽に流れ込みます。ここでは水流が一時的に緩やかになり、大きな食品残渣や固形物が沈殿します。この初期段階で固形物を除去することで、次の槽の負担を軽減します。

第2槽:油脂と水の分離

第2槽では、水に浮かぶ油脂が分離されます。油脂は水よりも軽いため、槽の表面に浮かび上がり、そこで捕捉されます。一方、比較的きれいな水は下層を通り、第3槽へと流れていきます。この槽はグリストラップの中核的な役割を果たす部分です。

第3槽:きれいな排水の流出

最後に、第3槽では油脂や食品残渣が除去された排水が下水管へ流れ出します。この構造によって、下水管の詰まりや環境汚染を防ぎます。

2.グリストラップが必要な理由

排水トラブルの防止

排水に油脂や食品残渣がそのまま流れると、冷えて固まった油脂などが排水管内に蓄積し、詰まりを引き起こします。これが悪化すると修理費用が発生するだけでなく、営業停止に追い込まれるリスクもありますので、グリストラップを設置し、こうしたトラブルを未然に防ぎましょう。

法規制への準拠

多くの自治体で、飲食店や食品加工施設に対してグリストラップの設置が義務付けられています。もしこの義務を守らない場合は、罰則や営業停止の可能性があるため、法令を遵守するうえでも重要な設備です。

環境保護への貢献

油脂や食品残渣が直接下水に流れると水質汚染を引き起こし、生態系に悪影響を及ぼします。グリストラップを利用することで環境負荷を減らし、持続可能な社会の実現に貢献できます。

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3.グリストラップの適切な管理方法

定期的な清掃

グリストラップ内に溜まった油脂や食品残渣を放置すると、悪臭や詰まりの原因になるだけでなく、環境負荷や法的問題にもつながります。

それなので、業態や店舗の規模にもよりますが、最低でも週に1~2回の清掃を行いましょう。飲食店や施設の規模にもよりますが、油脂の排出量が多いラーメン店や焼き肉店などでは、毎日の清掃を推奨します。

専門業者による点検

定期的な清掃を行っていても、内部の隅々に溜まった汚れや劣化を完全に取り除くことは困難です。半年に1回程度、専門業者による点検やクリーニングを定期的に依頼することで、トラブルを未然に防ぎ、設備を最適な状態に保つことができます。

油脂分の削減

グリストラップの負担を軽減するため、フライヤー油などの使用済み油を直接排水に流さないようにしましょう。廃油回収業者に依頼する、または固めて可燃ごみとして処理するなどの工夫を取り入れることが効果的です。

4.グリストラップを設置する際のポイント

規模や用途に応じた選定

施設の規模や排水量に適したグリストラップを選ぶことが重要です。小型店舗から大規模施設までさまざまな種類があるため、最適なサイズを選定しましょう。

設置場所の確認

清掃やメンテナンスを考慮してシンクや排水口に近く、作業がしやすい場所に設置することが理想です。

法令遵守の確認

自治体によっては、グリストラップの設置条件や運用基準が異なる場合があります。設置前に必ず自治体の規制や必要な手続きを確認し、適切な設置と運用を行いましょう。

5.まとめ

グリストラップは、飲食店や食品関連施設における排水トラブルを防ぎ、環境保護や法令遵守を実現するために欠かせない設備です。

しかし、適切な管理を怠ると、悪臭や詰まりなどのトラブルに繋がるので、日々の清掃と定期的な専門業者によるメンテナンスを組み合わせることで、常にグリストラップを最適な状態に保つことができます。

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当社では、グリストラップの清掃から定期メンテナンスまで、専門知識を持ったスタッフが最適なプランをご提案しますので、清掃頻度や具体的な作業内容についてのご相談もお気軽にご連絡ください。

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